第871話 ニケ神殿温泉
「神より、恩賜にございます!」
イノセンスの少女神官が、にこやかに言う。
「貸し切りです!」
トラ猫系の女性神官が、にっこりと笑った。
ライティアは、温泉の露天風呂に入った。
その時、話し声が聞こえ・・・
「あなた様が、身体を使ってまでも、あのお方を癒さないからいけないのです!」
イノセンス女性事務員の声。
「えッ!?」
「そうにゃ!
あのショータ・ミケランジェロからのストレスを、多少なりとも軽減させて差し上げるのも、補佐官のお役目にゃ!」
ミケランジェロ一族の女性らしき声が・・・
「ま・・・
まだはやいです・・・」
シーナが、抵抗しているようだった。
「ショータ様から、お聞きしました!
本星では、家同士や仲がよくて認められている男女は・・・と!」
「そうにゃ!」
どげんッ!
「わあ!」
タオル一枚の姿の、シーナが放り込まれた!
「「や・・・
やあ・・・
お日柄もよく・・・」」
間抜けにも、互いにハモってしまう・・・
「そ・・・
その気持ちだけでいいから・・・」
「ラ・・・
ライティア様・・・」
なんだか恥ずかしいので、二人並んで、ゆっくりと湯に浸かる・・・
やがて、ライティアの目が、シーナの胸に釘付けになる。
「や・・・
やだ!
私ってば、胸がなくって・・・」
しかし・・・
「「胸なんて飾りだ。
エラいヤツにはわからんのだ。」。
母様の格言だ。
僕の知っている方には、恵まれたバストを持ちながら「邪魔だ!」と言っておられる総合導師もいる。」
「それって・・・
アルナス卿でしょ?
ぷくく・・・!」
こうして、ライティアたちは休暇を過ごした。
うう・・・
お手軽に温泉に入りたい・・・




