第870話 繰り返す歴史・・・
私は、ジョルジュを見た。
「まさか・・・」
「そのまさか。
かつて、地球の企業は、
威力業務妨害が、問題化してから取り組み・・・
過労死が続出してから、労働時間の改善に努めた。」
いつになく、ジョルジュがマジなんだが・・・
「キティルハルムの諸問題は、君のご先祖様たちの段階で、いわば「回り込んで」防いでいた。
確かに、前世の記憶はあるのだろうけど、君自身もかなり進んだ段階からそうしてきた。
でも・・・
「過労死」こそ起こらなかったが・・・
「横恋慕」によるスキャンダルは、起きた。
君や経営者の責任ではないが・・・」
事実、初代会長は「切腹」してしまった。
「経営者は、職場管理は完璧よ。」
「だよね。
事実、バルカン重工の工場はどこも「事故現場」のレプリカを置いて、社内恋愛の禁止に踏み切った・・・
例外は、入社前から継続している関係や、家による取り決めのみ・・・
厳しすぎるんじゃないか?」
私は、首を左右に振った。
「ミケランジェロ一族は、そういう一族なのよ。」
ところで・・・
「つまり・・・
「大公の強制有給」をある程度、盾にしろと?」
私は、ジョルジュに言った。
「そういうことさ。
決定した以上、四番艦の建造は避けきれない。
しかし、これをカードにすれば、さすがの王様たちも黙らざるを得ないさ。」
「こすいわね・・・」
「なに・・・
君らは、「猫」だからね。
これくらい、やったっていい。」
「聖大魔王様・・・
あなたも「悪」ですなあ・・・」
「そういう、女王陛下こそ・・・」
お代官様ネタです。




