第867話 邪馬台国のドラマ事情
「私ってさあ・・・
キタダ様に、あと少しでさあ・・・!」
邪馬台国の、稲荷族のOLが愚痴をこぼす。
キタダとは、このドラマに登場する名門武家の軍人で、イケメンである。
「ヨーコ!
あんた、いい加減に「タラレバ」はよしなよ!
こっちまで暗くなる!」
同僚のOLが、ツッコむ。
と・・・
「にゃーッ!」
すごい勢いで、若いミケランジェロ一族の女性が、飛行魔法ですっ飛んでくるではないか!
「「!!!」」
そして・・・
「言葉は、正しく使うにゃ!
そこは、
「仮定」、「もしも」、「IF」にゃ!」
言うと、女性は、ツッコんだ女性の口に「鱈レバー」を突っ込んだ!
「ンんんんッ!?」
うまい。
が、それよりもミケランジェロ一族の女性の行為に驚く。
「ぶははははッ!
やはり、「東京鱈レバー物語」は最高だな!
私は、昨今の言葉遣いの乱れに憂慮しておったが、このドラマはいいところを突くわ!」
創作料理アリアで、蛸ライスを食べつつ、店内テレビを観てバカ笑いするニニギ殿下。
「にゃーははは!
キティルハルムと、邪馬台国の合作ドラマにゃ!
他にも、大企業の御曹司を「デブ女」たちが取り合ってバトルロイヤルとなる、「東京デブストーリー」もあるにゃ!」
「板飯」を、かっこんでいたナキが、合いの手を入れる。
「「東京デブストーリー」か・・・
あれは、子供の頃よく観ておったわ!」
「通にゃ!」
「まったく・・・
ここは、食事処よ・・・」
私が、味噌汁を飲みながらつぶやいた。
「陛下・・・
あなたこそ、お一人でお忍びでこられていますにゃ・・・」
呆れかえった、アリアさんの声が空しかった。
「そういえば、お孫殿が倒れたと聞くが・・・
これは、ウチのレンから見舞い品である。
納められよ。」
そう言って、殿下は一つの小箱を手渡してきた。
せっかくだから、いただいておこう。
なんだろう・・・
劇中で、出しました!
「東京鱈レバー物語」!
ここでの「東京」は、「邪馬台国」の「帝都・東京」です。




