第91話 和スイーツ
邪馬台国三大都市の一つ江戸。
要は、ここは、江戸時代の様式を残した町だ。
この近くにある港町が、横浜で、帝都が東京である。
茶店・こん・・・
ここで・・・
「少納言ヨウカン、おいしーの!」
ユニィが、ヨウカンを頬張る。
「この、「たこ焼きアイス」ってのが、美味しいわ。」
「抹茶アイスが美味しいですね。」
私たちは、和スイーツを堪能する。
「ありゃ?」
からんからんと、店の戸を開けて入ってきたロシアンブルー系の人猫がいた。
「あーッ。アリシアさんとこのひとなの!」
ユニィが、声をあげた。
「あれま。
王太子ご一家じゃないっすか!」
この女性。
商工ギルドの連絡員。
つまりは、対邪馬台国の交易連絡員である。
「ベルク・カッツェ・・・久しぶりね。」
見た感じ、ロシアンブルー系だ。
「ご機嫌。麗しゅう。
私、仕事帰りにここに寄りました。
ご旅行と聞きましたが、どこに行かれるので?」
人当たりの良さそうな女商人である。
うーん・・・
どこに行こうか・・・
「お勧めは、東京の出雲殿ですねえ。
絢爛豪華な、巨大神殿です。
最近じゃ、柱をオリハルコンの鉄骨で補強しているようで。」
「聞くところ、地球・日本の「出雲大社」の巨大神殿と同じ構造だとか。」
「ええ。
豪華ですよ。
しかし・・・
ヒデヨシ公の「ゴールドミスリルの茶室」とは違った豪華さがありますねえ・・・
ここ・・・
いいですか?」
「ええ。」
空いている席に腰をかけ、緑茶をオーダーする。
「ミリアム殿下は、きっと気に入ると思いますよ。」
出雲殿 邪馬台国で最も神聖な神殿。
神社風だが、地球の日本にあった古代様式の出雲大社に似ている。
一般人や観光客は入れないが、見るだけども価値があるといわれる。




