第860話 組み手の授業
「これで、「猪突猛進」と言われますか?」
全員でかかってきてそれか。
私は、「女王の演舞」で、イノセンス全員を叩きのめした。
「これを三分、持たせるつもりでなければ、「護る」ことはかないません!」
しかし・・・
一人のまだ少女と言える神官が、メイスでなぐりかかってきた。
「どりゃあああッ!」
神官長代行エルシアだ。
かッ・・・
メイスを左腕で受け止め、軽く流す。
「さすが、女王陛下です!」
うおッ!
火炎魔法を乗せた蹴りを、撃ってきた!
ならば・・・
「氷粒子影分身!」
氷の無数の粒子が、周囲を囲む。
「そこです!」
私は、たまらず「蹴り」を受け止め、火炎魔法を相殺する。
「「「ありがとうございました!」」」
ヘロヘロになっている、イノセンスたち・・・
エルシアは、肩で息をしている。
「素晴らしい闘志でした。
神官長代行。
精進なさい。」
「はい!」
誉められた子供のように、喜ぶエルシア。
この分だと、師範がたかが知れてるなあ・・・
「あなた方の師範は誰ですか?」
私は、尋ねた。
ロクな実力の人間じゃなかろう・・・
「「「はい!
ショータ・ミケランジェロ氏です!」」」
やっぱり、ロクな奴じゃなかった!
上には、上がいます!




