第834話 エラル一族の技師
そんな老師の影から、一人のちまい少女がひょっこりと現れた。
「げっ!
ルミナス!」
ルミナス・エラル。
エラル一族で、最も「まともな」女性である。
しかし、アマリエが最も「苦手」とする女性でもあった。
「会いたかったあ~・・・
殿下!
アマリエ様!
私、がんばりますね!」
ルミナスは、白と黒の縞模様の耳と尻尾をぴこぴこと動かし、アマリエに頬ずりする。
「アマリエ。
軌道エレベーターの件・・・
任せたよ。」
「え!?
で・・・
殿下!?
うあああああああああッ!」
しばらく、アマリエは、ルミナスにもみくちゃにされた・・・
「とりゃああああああああああッ!」
「素材」を加工し、カーボン素材を量産するルミナス。
しかし・・・
「にゅふふふ・・・」
口許からよだれが・・・
「がんばって、アマリエ様のお嫁さんになって、あ~んなことやこ~んなことを・・・
ゆくゆくは・・・」
「こ・・・
こいつ・・・
やっぱり、エラル一族だ・・・」
アマリエは、「イケナイ妄想」で「暴走」するルミナスにビビッてしまっている。
「いいのかい老師・・・
あんなスケベ娘で・・・」
ショータが、老師を見る。
「構わんよ。
どうせ、「向こう」にも人は送る予定じゃ。
ここで「増やさねば」ならんのじゃよ。」
「度を越してるぜ・・・」
ショータは、呆れかえった。
これで、「マシ」とは・・・




