第851話 新星系発見!
「ん?」
女王ミリアムの末っ子シャイニスは、婚約者のソニアと共に航空宇宙局の最新型・ニュートニリノ望遠鏡で星々を観ていた。
「なあに?」
「端末に回すから、みて!」
ソニアは、シャイニスの剣幕に押されつつ、端末のモニターを観る。
「こ・・・
これって・・・」
「うん。
「恒星系」だよ・・・
それも、リシテソルや太陽と同じ・・・
そのうち、第四惑星はリシテアールとほぼ同じ・・・」
シャイニスは、姉・王太子ユニィから聞いた話を思い出した。
「かつて、「地球」では「ケンタウルス座」の星の一つ「アルファ・ケンタウリ」が最寄りの「恒星系」で、天文観測技術が進んでようやくみつかったって・・・!
僕は・・・
僕は見つけたぞおッ!
「リシテアール」にとっての「アルファ・ケンタウリ」を!」
夢が膨らむ・・・!
「そうだ!
ユニィ姉様がいい!
なんたって、「航宙王女」だもんな!」
瞬時に、最適な人材を選定しているあたり、やはり「王族」か・・・
「結論、早すぎるよお!
まずは、母さんに・・・
次にあなたの母上でしょ!?」
「いっけねえ!」
天文学者の才能に覚醒しつつあるが、まだやんちゃな子供である。
しかし・・・
「くくく・・・
「子供」が見つけたのがいいんだよなあ・・・」
ニヤリと笑う。
その姿は、悪だくみをしているときの母や姉にそっくりだった・・・
ユニィ:あんのくそガキャア!
調子に乗ってるの!




