第842話 王宮晩餐会準備
「今年は、国賓や一般客が見込まれます。」
警備責任者でもある、ダルタニアンが報告する。
「「常連」は、王宮に入れるけど、国賓はなあ・・・」
私は、腕を組んだ。
「むむむ・・・
では、高級ホテルにご宿泊いただくのは?」
ダルタニアンが言う。
「いいわね!
直ちに予定者の照会と、手配をお願い!」
ふう・・・
まさか、こうなるとは・・・
「あの変人彫刻家め・・・!
「作品即売会」まで予定しやがって!」
今年は、「戦勝記念」の年越しであると同時に、ナキが「仕事納め」で作った「変な作品」が、王宮前広場に並ぶという・・・
「陛下・・・
ナキさんが、ご迷惑かけてるにゃ・・・」
控えていたリケちゃんが、すまなそうに謝罪する。
「あなたは悪くないわよ。」
「でも・・・」
「血筋も含めて、関係なし。
彼女は、あなたの一番上のお姉さんの子孫。
つながりがあるとしたら、「一族」ってところだけ。
実際、あなたの血を受け継ぐ人って、あなたの子供たちだけでしょ?」
「は・・・
はは・・・
そうにゃ・・・」
リケちゃんは、今は評議員のローブの色違いの物をきている。
「しかし・・・
初代陛下の子孫の「一級貴族」も繁栄してるにゃ・・・
あの人たちは、「まとも」にゃ・・・」
リケちゃんは、うなだれた。
「さて・・・
私も、支度を始めましょう。」
何しろ、王宮は「王家関係者」や「側仕え」の人間以外は使用しないスペースが多い。
それを「解放」しなければならないんである・・・
ミリアム:王宮年越し晩餐会・書初め大会に参加希望は、「フードコート・キティルハルム」か、メールにて通達してください!




