835/3270
第830話 封印準備
「にゃーッ!
ば・・・
バケモノにゃ・・・」
リケは、仰天していた。
なぜなら・・・
葉狐が放った裁きの吹雪・・・
それは普通、食らった者は凍結し、砕かれ、塵となっていくのだ。
しかし・・・
「表皮」だけ凍り、剥がれ落ちたのだ。
「君が凍らせたのは、僕の皮一枚だったね♪」
仮にも「神」が行使した術だったが・・・
だが、葉狐は不敵な笑みを浮かべていた。
「勝ち誇るのは早いです!」
「!?」
周囲を見ると・・・
六紡星の形に、十二個の「クリスタルのウンコ」が配置されていた。
そして、その周りに、十二創造神王のクリスタル像が・・・
「ま・・・
まさか・・・」
ピコ丸は、数年前を思い出した。
「覚えているようですね。」
そこにいたのは、ミリアム女王・・・
「陛下・・・
来られましたか。」
雪尾が、にっと笑う。
「さて・・・
準備が整ったところでどうします?」
ミリアムは、考える・・・
「そうですね・・・
「ここにいる全員」の全魔法力をもってして「封印」しましょうか。」
その笑みは、「猫」が獲物をいたぶる時のように凶悪だった。
「いいですねえ・・・」
雪尾の表情も、やはり凶悪だった。




