第812話 人の底力
「限界を越えようというのですか・・・」
「そうです!」
「わかって言っていますか?
そもそも、人間の肉体は、脳によっていわば「リミッター」がかけられていることを。
つまりあなたの今の力が、百だとして・・・
理論上、百四十出せるとする・・・
しかしながら、何度でもやると身体が壊れる。
「進化」によって強化しようとも、その強化を破り、突き抜ければ同じことなのですよ。」
「わかっています。
でも・・・」
私の心は、静かだった。
「人間、やらねばならぬときがあります・・・」
「だな・・・」
「やってみるか!」
私の言葉に、アルナスとジョルジュが同意する。
そのときだった・・・
モニター画面に、「限界突破。肉体・精神ダメージの緩和システムを起動します。」と出た。
「はは・・・!
こりゃ、ウチのご主人様の「形見」だな!」
ジョルジュが笑った。
「言えてる!
我々三賢人は、いい意味での「超魔王」状態になっているのかもな。」
「いいね!
さしずめ「善の超魔王」か!
トンチが効いてる!」
イメージ悪いな。
「「「はあああああああああああああッ!」」」
神波動を高める!
これは・・・
「まさか・・・
あなたたちには・・・
「限界」がないのか!?」
ノワールは、驚愕していた。
限界突破です!




