第800話 邪進化
「・・・
都合のいいことを!」
ノワールは、怒り狂っていた。
邪馬台国艦隊では・・・
「東宮!
残邪神は・・・
我々の「歌攻撃」で、ダメージを負うどころか・・・
更に強くなっています!」
トクガワ将軍が、報告した。
「なぜだ・・・!?
弱点属性の攻撃を受けておるのだぞ!」
ニニギは、正直嫌な予想をしていた。
「どうやら・・・
「悪」属性の神波動を高めておるようで・・・」
オダ将軍が、返答する。
「・・・!
混沌の大魔王カオスアレート様より、入電!
「「苦手属性の攻撃」を受けておるゆえ、抵抗して邪進化しておる」とのこと・・・!
遺伝情報も、急速に組み換えが始まっているようで・・・!」
トヨトミ将軍が、目を見開いて報告する。
「やはりな・・・
あの頑固な邪神のこと・・・
「耳の痛い説教をくらい続けたがゆえに」キレおった!
元は「人間」!
予想外だが、ありうることよ!」
ニニギは、怒りに吠えていた。
「このような者がおるから、人間は発展できんのだ!
愛を知るには・・・
人生を知りすぎぬ方がよい。
なのに、よってたかって過剰に教えようとする!
夢を見るには、現場を知りすぎぬ方がよい・・・
人間は、現実を見すぎると・・・
絶望し、何もしなくなるのだ!」
「どなたの言ですか?」
サクヤが尋ねた。
「ミリアム陛下だ。
彼女が、前世で恋愛ができなかったのは・・・
そういった情報を知るごとに、諦めの感情が蓄積していったためであるらしい。」
そうしていると・・・
「東宮殿下!
三賢人の流星雨が・・・
破壊されました!
幸い、三機とも機体は無事ですが・・・」
トヨトミ将軍が、絶叫交じりで報告した。
「くッ・・・
あの方々の「武器」が奪われるとは!」
ニニギは、歯噛みした。
猫邪神、グレました!




