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第779話 現実を突きつける者、理想を掲げる者
じゃきんッ!
ノワールの左手から、爪が伸びる!
がしゃんッ!
女王の爪が展開する。
「はッ!」
「だりゃあッ!」
同時に、爪攻撃!
がきッ!
が、両者がぶつかる!
ばッ!
両者、後方に飛ぶ。
「代を経ているとはいえ、衰えませんね!」
「そっちこそ、伊達に初代を依り代にしているだけありませんね!」
次に、ノワールは、悠久の図書館を振り下ろす!
「「光輝大燃焼!」」
同属性の攻撃魔法が、ぶつかってはじけた!
「これは・・・
竜虎の戦いです・・・」
葉狐ちゃんが、ぽつりと言う。
「それは、なんだにゃ?」
ナキが聞く。
「地球のある国では、竜と虎が互角の戦いを繰り広げるってのがあるです・・・」
まさに、そんな感じだ。
「全く・・・
神に「勝った」からと言っていい気にならないでほしいですね・・・」
ノワールが言った。
「そう思われましたか・・・
心外ですね・・・
「イスレ」とはヘブライ語の「イスラエル」・・・
「神に勝ち認められた者」のこと・・・
あなたの言うようなつもりなら、私はこの称号を永代のものとしていますよ・・・」
私は、ため息をついた。
そういう意味でした。




