第770話 機巧の大魔王エステアルト
そこに、ゴーレムだか魔装騎士だかのようなものが立っていた。
「置きものね。
まったく・・・
猫邪神も、趣味が悪いわ。」
アルナスは、ワザと言う。
「無礼者!」
ゴーレム(?)が、抗議する。
「ここは、私が。」
ファミアが、進み出る。
「トラルティール黄金騎士・・・
レイストⅡ艦長レイスト・ファミア・ティアムル・・・
お相手します。」
声に呼応して、四人の従者が槍、斧、メイス、弓の武器を構える。
「我が名は、機巧の大魔王エステアルト!
と、いうか・・・
五人でかかるのか?」
「いいえ。」
ファミアは、レイストの剣を抜くと、天にかかげる。
「光の勇者に赦された、神殺しの剣よ!
いでませい!」
従者たちは、武器を空に投げる。
ファミアを剣を投げる。
空中で五つの武器は、一つに合体し、巨大な「斬馬刀」となり、ゆっくり降りてくる。
「これなるは、「レイストの斬馬刀」。
光の勇者が、本来は神々が一方的に人間を滅しようとする際に切り札とされる武器です。
巨大な刃を操る「神魔斬刀」の術は、本来はこの武器を使う練習なのです。」
それをアルナスは、じっと見つめる。
「これで見たのは、二度目だ。
「神殺し」とあって強力なんだよな・・・」
もう一人の機巧の大魔王です。
勇者は、切り札の一つを出しました!




