第684話 聖なる魔女到着
ちょうどこのころ、平和神の城塞に、巨大な戦艦が入港した。
聖なる魔女の旗艦・要塞空母艦エレノラである。
「困りましたね・・・」
中央会議所・・・
聖なる魔女が、口を開いた。
「肝心の「三賢人」の一人がいないのでは・・・」
びくッ!
私と、ジョルジュが縮こまった。
「何を言われる!
アルナス卿が、進んで「出られた」のだ!」
エルフィーラ王が、聖なる魔女を睨みつけた。
「待たれよ!
エルフィーラ王!」
ラムンセン王が、エルフィーラ王を諫める。
「今は、時が満ちていないのだ。
アルナス卿の凱旋を待とうではないか!」
ここまで、種族が違うと言うことも違うのか・・・
「ミリアム陛下・・・
あなたは、我ら「シティエルフ」を原始的な種族と思ってはいまいか?」
シティエルフは、エルフの亜種。
遺伝情報が崩れかけ、寿命が縮み滅びかけた「ライトエルフ」と「ダークエルフ」の混血化でそれを克服し、結果的に「始祖エルフ」の状態に戻ったエルフである。
「決してそのようなことは・・・」
しかし、黙っていたジョルジュが口を開いた。
「あなたが騒ぐから、我々大魔王は、二人派遣する羽目になったんだ。
それに、「攻撃艦隊」には王太子殿下もおられるよ。
控えていただきたい。」




