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第640話 恐るべき黒歴史
パスキールパレス大帝執務室・・・
ここにスクリーンが、ヒストリアが座る執務机の上の個人用端末に繋がっている。
「どうやら、ノワール初代陛下が持ち出せなかったか、あるいは持ち出さなかった書籍かもしれません。
何しろ、聖なる魔女は全ての書籍を運び出す権限を、最後の大帝から与えられていましたから。」
「初代陛下が、手を付けなかったほどの書籍とは・・・」
私は、ヒストリアの言葉に息をのむ。
やがて、意を決して彼女は実行キーを押す。
「こ・・・
これは・・・
高霊族の記録か!?」
アルナスが、叫んだ。
「「日本語」じゃないか!」
現在、リシテアールでは古代語の解析と意思疎通の容易さから「日本語」が公用語とされている。
結果、銀河人とストレートに会話できている。
「さて・・・
どんな歴史かな・・・?」
当の歴史の生き字引たる、ジョルジュがスクリーンを睨む。
そこには、文字が・・・
「なんと!」
かつて、神々の戦争で帰還不可能になった彼らは、複製と遺伝情報改変とで環境に合わせて適応したらしい。
そして・・・
結果、誕生したのが・・・
高霊族だったという・・・




