第621話 愉快な人でした・・・
-まただ・・・-
彼は、守るべき民と、それを守り、避難する主君を庇う・・・
-ガイ!
我らと共に逃げるのだ!-
主君が叫ぶ。
-なりませぬ!
大帝陛下は、民をお守りください!
私は、この命に代えても!-
「闇」が迫り、主君たちに襲い掛かろうとする・・・
「させるかあああああああああッ!」
彼は、意識を戻した。
そこには・・・
「そなた・・・
魔女の猫?
そして・・・
ハルカ博士のネズミか?」
「いいえ。
私は「猫」の末裔です。
キティルハルム女王ミリアリア・イスレ・キティルハルムと申します。」
「私は、「ネズミ」の娘・ヒストリアといいます・・・」
何とか私は、即興で「降霊術」を完成させた。
そして、「自爆霊」を「固定」させた。
「あれから何年経っているのだ・・・
百年や二百年では、きくまい・・・」
「そうですねえ・・・」
私は、歴史を語って聞かせた。
すると・・・
「お・・・
おお・・・!
た・・・
大帝陛下の末裔が、勇者たちや著名人に・・・!
これは、私が体をはった甲斐があったというもの・・・!」
一方、ヒストリアは複雑な表情である。
しかし・・・
「しかしだな・・・
そなたの父上が、「改心」して、賢人の一人に数えられているのはおそれいったぞ!」
「自爆霊」は、「ははは!」と笑う。
「は・・・
はあ・・・
父には毒など効かず、「自分を殺したくば放射能を持ってこい!」とのたまうほどです・・・」
「であろう!」
ありゃあ・・・
成仏させてやるために、心残りを聞こうと思ったけど、変な結果になったなあ・・・




