第620話 自爆霊
「ふう・・・
終わった・・・」
私は、ホープメイカーの艦橋特設会議場から、歩き出す。
「しかし・・・
アルナス卿とジョルジュ・・・
なんの用だろ?」
向かった先は、パスキールパレス・大帝執務室だった。
最近ここは、三賢人の会合場所と化している。
「おーい!」
ジョルジュの声だ。
「来られたか。」
アルナスがいた。
「私・・・
これから帰るのよ・・・
要件は?」
タルい・・・
「うん。
僕の娘の一人・・・
考古学調査マウス一号こと、ヒストリアが一緒に調査をしている人たちから、変なことを聞いたらしい。」
そのとき、執務机の影から、ひょっこりとネズミが。
ぴょいっとジャンプして空中で、くるりと一回転。
長髪で考古学者という格好の少女に変わる。
「お初にお目にかかります。
ヒストリアと申します。
実はですね・・・
ある一角に、「古代戦争時代」の戦場の跡があって・・・」
まあ、そうだろうな・・・
「このパスキールパレス自体、戦場遺跡だからな。
「そういう話」には事欠かないようだ。」
アルナスがメロン味のこんにゃくゼリーを食べながら言う。
「「生存者の撤退戦」の事実がわかるかも知れないというので、調査が開始されようとしたんだが・・・」
「「出た」みたいです・・・
爆弾と爆裂魔法で、超魔王を阻止しようとした霊が・・・」
ちょっと待て!
「「自爆霊」!?」
なんてベタな!




