第601話 空戦部隊!
キティルハルム空軍の宿舎・・・
早朝五時・・・
どがああああああんッ!
がっしゃああああんッ!
物凄い音が、たった三人の女性の部屋に響き渡る・・・
「にゃっ!?」
「うるさいにゃ・・・」
かちり・・・
猫の耳を立てた、女性がスイッチを切る。
「起きるにゃ!
ミディ!
シャフィ!」
日が昇り始めた、王都の海岸・・・
「にゃーにゃにゃにゃ~♪」
「「にゃーにゃにゃにゃ~♪」」
素晴らしく音痴な歌をがなりたてつつ、ジャージを着て走りこむ・・・
「「腹減ったにゃ~・・・」」
女性たちは、走り込みを終え、空腹のあまり死にそうになっている・・・
彼女たち二人を尻目に、「隊長」は、どんぶり飯をすさまじい勢いでかっこんでいる・・・
「隊長~」
「にゃ?」
ミディは、「隊長」に声をかける。
「どーでもいいけど、あの「目覚まし時計」・・・
なんとかならないかにゃ?」
「ふつーの目覚ましじゃ、起きれないにゃ。」
そう言ったら、女王ミリアムを別とすれば、「最凶」の総合導師が、「様々な爆発音」を録音した「目覚まし時計」を作ったのである・・・
化学爆薬や、魔法爆薬、爆烈魔法の凄まじい爆音である。
「さすが、『盾艦』や、『どん米』を作った総合導師だにゃ・・・」
「趣味悪いにゃ・・・」
「でも、あちしらは「ミケランジェロ一族」にゃ・・・」
「「にゃーッ!!!」」
泣き出す、部下二人・・・
そう・・・
こうして、初のキティルハルム航空部隊・『海猫隊』の一日は始まる・・・
隊長、エア・ミケランジェロは、空になった食器を片付けにいく・・・
「全く・・・
陛下の危惧がわかる気がするな・・・」
見ていた、ダルタニアンが味噌汁をすすった・・・




