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第587話 大魔王キティルハルム6
「くッ・・・
下品な女だこと!」
「ふふん!
我がミケランジェロ家は、歴代の女王と共にキティルハルム王国、ひいては世界を守ってきたにゃ!
世界中の人間がゲスだったら、強制的に金属フレームでも入れて「矯正」するにゃ!」
「物事を成すには、きれいごとを言っていられないということね?」
「少し違うにゃ!」
ナキは、胸を張る。
「きれいごとを強制し、なおかつ実行しやすい世の中にするにゃ!
でないと、みんな息がつまって、呼吸ができなくなるにゃ!」
ばこんッ!
ユニィが、拳でナキの頭をたたく。
「いいこと言ってるのに、オヤジギャグはやめるの!」
「痛いにゃ・・・」
「痛いのはこっちなの!
この石頭!」
ナキの頭蓋骨は、オリハルコンさえ砕く。
「ナキさんの笑えないジョークはともかく、それを目指しているの!
不可能だ、無駄だと笑うなら、手を出さずに見てとっとと笑い死にすればいいの!」
ユニィは、悠久の守護杖を構えた。
「私の名は、ユニティア!
そして、「航宙王女」!
その名にかけて、あなたを倒すの!」




