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第559話 「ボール」ケーキ
「ここが、パパが行っていたお店ですか!」
葉狐は、ケフィの店の前で尻尾を振っていた。
「さて・・・
どんなお菓子が食べられるですか・・・?」
ごくりと、生唾を飲む。
「ぶはははは!
さ・・・
さすが、パパです!
「おケツ型ソフトクリームマシン」を作っていたですか!」
ケフィのグチを聞いた葉狐は、カウンターの裏に入るなり爆笑した。
「あんたのパパ・・・
変人にゃ・・・」
「叔母ちゃんに文句言われていたです・・・
ぷくく・・・」
ケフィは思った・・・
『この娘・・・
絶対、親父と同じ性格にゃ・・・』
「とりあえず、試作品を作ったにゃ。」
そう言って、「玉」をもってくる。
「・・・?
生クリームの塊?」
食べてみる。
「お・・・
美味しいです!」
「あんたの親父には、シャレの利いた新製品を提供してもらったにゃ。」
「うーん・・・
「本人」が今、いないです・・・」
「代わりにゃ。」
ケフィは、にっこりと笑う。
「で、このお菓子・・・
なんていうですか?」
「まんまにゃ。」
「???」
ケフィの神波動が、膨れ上がる。
「ボールケーキにゃ!」




