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第513話 女王と神

その女性は、縄でぐるぐる巻きにされたリケちゃんを、台車に載せてひきずってきた。


「・・・ッ!

リケちゃん!?」


王宮の中央通路・・・


ここに、地球のモンゴロイド系を思わせる、銀髪の女性が・・・


「ご心配なく。

彼女は、寝ているだけです。

私が、深夜に訪ねたりしたものだから、一睡もしていないだけです。」


しかし、この「連れ出し」方はどうよ・・・?


「キティルハルム女王ミリアリア・キティルハルムです。」


「創造神王・氷竜神フロストドラゴンアリーナです。」


アリーナ様は、私の姿を凝視する。


「いくら寒いとはいえ、女王のローブのさらに上に甚平ですか・・・

オヤジ臭いですよ。」


「・・・せめてオバンとお呼びください。」


むっとして、言い返す。


オヤジじゃないもん。


おばさんだもん。


「せっかく、「コタツムリ」を満喫していたのに・・・」


「ズボラですね・・・」


「お褒めいただき、恐悦至極・・・」


会話だけなら、ほのぼのとしているが、家族や従者、騎士たちは険悪な神波動オーラにびくついている。


「ご用向きは?」


「数人でよい。

大魔王や魔王と会談を。」


「御意に。」


この女神・・・


何を企んでいる?


って・・・


リケちゃん・・・


まだ寝てる・・・

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