第501話 まともな仕事
鼻歌を歌いながら、貴族街のアリス・ニナの家に向かうナキ。
「ついたにゃ・・・」
カッ!
超強力な雷光が、ナキを直撃するが・・・
がちゃり・・・
アリス・ニナは、げんなりとした顔で、ナキを見た。
「またか・・・」
ナキの着た、「イルカさん着ぐるみパジャマ」がガードしていた。
「はい。
めずらしく、まともなオーダーね。
お題は「平和神像」・・・」
「だったら、攻撃魔法ぶっぱなさないでほしいにゃ。」
ナキは、お代を払う。
「リケちゃんも、もう大人にゃ。
本命の像があれでよくても、別のところに飾る「偉人像」としての神像があったらいいと思ったにゃ。」
「いつもこうだったら、あんたももっと「売れて」たのに・・・
聞いたわよ・・・
「鰹節」・・・
ついに「千個」越えだって・・・」
「にゃーッ!
やめてにゃ!
聞くだけで拷問にゃ!」
リケはそうでもないが、ミケランジェロ一族の職人にとって「鰹節」の懲罰ははっきり言って「拷問」である。
家に帰ったナキは、ツナギに着替えて仕事にかかる。
ぱんぱん・・・
家宝の「これノミ」に手を合わせる。
「やるにゃ・・・
一時でも、リケちゃんを「仕事」で黙らせるにゃ!」
珍しい「真面目な」闘志で、クリスタルの塊に向かうナキであった・・・




