第494話 蝶のように舞う・・・
ゴゴオオオオオッ・・・
ガコンッ!
ナイト・ダルタニアンの右タラップが、ハッチを開く。
ずらりと現れたのは、KRK-002-3マスケッティアⅡと、KRK-002Kマスケッティアキャノン・・・
先頭の機体の隊長が、声をかける。
「総員・・・
一斉掃射!
アイアルコン弾頭だろうが、攻撃魔法だろうが撃ちまくれ!」
全機の弾丸が、めちゃくちゃに飛び交う。
「中隊長!
敵機確認!」
「よし!
艦内に戻れ!」
「「「ははッ!」」」
魔装騎士隊は、ただちに撤退する。
「なんだと!?
撃つだけ撃って逃げただと!?」
アランは、ダルタニアンの意図に気づいた。
しかし、気づいたところで手遅れである。
「急速離脱!」
部下たちを回収したダルタニアンは、ナイト・ダルタニアンで離脱を図る。
と、同時に敵艦が爆発を起こす・・・
ほとんど一方的だ。
「この大魔王アランが、抵抗できずにやられるとはな・・・
この世界・・・
この時代・・・
連中のものであるらしい・・・」
「よろしいのですか・・・
このような勝ち方で・・・」
アラミスが、ダルタニアンに尋ねる。
「かまわん。
陛下曰く・・・
「蝶のように舞い、蜂のように刺す」だ。
なんなら、「Gのように逃げて」もかまわん。
敵と戦い、華々しく散るのも美しいが、それよりも泥水をすすってでも生き延びねばならんこともある。
我らは、陛下のために戦い、民を護る騎士なのだからな。」




