第459話 脅威の抗体
ふと思った・・・
この抗体・・・
どれほどまで効果があるのかと・・・
「ん?
僕の子供や、複製体には大抵あるよ。」
「・・・節操ないわね・・・」
「悪用すると、コレ・・・
特権階級の確立に繋がるんだ。」
「あ・・・
わかった・・・」
私は、SFでそんなのを前世で読んだことがある。
「やばい武器や薬を使えるようにする、セキュリティを偉い人に限定して、それを遺伝情報でやったら結果として、低い身分の人たちが意味なく差別感を持ってしまって、革命を起こしたっていう・・・」
「そんな感じ。」
うーん・・・
と、ファクトリア。
「だったら、一代限りで終わらせるようにするにゃ。
オリジナルデータは、王立図書館のトップシークレットにするにゃ・・・」
「それがいい。」
ジョルジュは、珍しく深刻な顔をしている。
「昔は、毒にどれだけ耐えられるかを研究していただけなんだけどなあ・・・
いつのまにか、タフになっていたよ・・・」
「昔の王族は、食事に毒を少量盛って、毒に耐性をつけていたらしいわ。
地でいくヤツは、初めて見たわよ。」
「光栄なことで・・・」
ジョルジュは、肩をすくめる。
「ま、これに懲りたらヤツも手を出してこないだろ。」
「殺せない」奴が相手じゃなあ・・・




