第416話 可変強襲揚陸艦ミリアリア
「これは・・・
おそれいった!
正直、リシテアールの科学力をなめていたかもしれん。」
リヒャルト陛下は、キティルハルムの門の側に建設されたドックで、完成直後の「ミリアリア級可変型強襲揚陸艦一番艦」ミリアリアを見て言った。
「正直、ここまでの艦は銀河やカーバインでも、全てで十隻あるかどうかだ。」
「しかし・・・
この形式の艦は、なぜ建造されたのでしょう?
我々は、ライテス卿が「ホープメイカー」を発掘調査した」ときのデータしか知りません。」
「ふむ・・・
どうやら、破壊神軍艦隊に対抗するため、「宇宙連合」は、標準型の戦艦にありったけの火力を求めたようなのだ。
結果、神波動閃熱砲の動力回路を正常に接続するため、変形させる必要が生じた。
だが、副産物として、「人型」となることでの「突入・特攻」が可能となった。
恐らく、総参謀ライテスもそういう運用を最初から考えていたのかもしれん。」
「・・・てっきり、いきあたりばったりだと思ったよ・・・
「突入」を一度でもされてみなよ・・・
マジ怖かったから・・・」
ジョルジュが、震え上がった。
「ふむ・・・
なるほど・・・
どうやら、リシテアール側は、艦隊はあくまで「牽制」・・・
「突入」しての「白兵戦」でカタをつけるという戦略か・・・?」
「なぜそれを・・・」
「「強襲揚陸艦」というのは、要塞内に、機動兵器部隊や白兵戦部隊を送り込むためのものだ。
それをこれだけ用意するのは、直に「猫邪神ノワール」の首を取るということ・・・」




