第396話 ライル出現
「うう・・・」
ムーン・ブルーは、焦っていた。
このままでは、軍がおかしくなってしまう・・・
そんな焦燥感があった。
彼女は、「堅物」といわれるタイプだ。
「これじゃ、軟禁よ・・・」
そんな時だった。
突然、黒猫の男が出現した。
「キティルハルム王国軍・人事顧問ムーン・ブルー。
君を、大魔王としてしょうた・・・
むぐッ!」
「やっと、尻尾をつかんだにゃ!
大魔王の一人、猫邪神ノワール補佐将軍ライル!」
ナキが、ライルの尻尾を掴んでいた。
文字通りに
「こいつ・・・
頭が、がちがちの至硬の石頭だから、狙ってくるって陛下が言ってたにゃ!」
「では、私はまんまと「餌に食いついた」と・・・?」
「そうにゃ!」
しかし、緊迫感がない。
なぜなら、彼女は「ペンギンさん着ぐるみパジャマ」を着ていたからだ。
「ならば、仕事を終えて帰るまで。」
しかし・・・
そこに、ダルタニアンが現れた。
「これが、先祖の姿か。
嫌なものだ。」
すらりと剣を抜く。
「陛下は、言っておられた。
度が過ぎた正義感は悪だと・・・」
また新しい気配が・・・
そこには、二本の刀を差した白衣の総合導師が歩いてきた。
「まさか君は、リシテアール三賢人の一人・・・
アルナス・ライテスか。」
「いかにも。
まさか、こうあからさまな罠にかかるとはな。
ネズミも驚いているぞ。」
「マジにね。」
文字通り、人鼠の実験用マウス一号が現れる。
「飛んで火にいる夏の虫というところか。」
ライルは、くくっと笑った。




