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第380話 怠惰の大魔王
「それで、すごすごと逃げ帰ってきた訳?
エルザス・・・」
人猫の大魔王が言う。
「ぐッ・・・」
「撤退だ!」
「これを、よく言えば「転進」。
悪く言えば「退却」!
ぷくく・・・」
「ならば「怠惰の大魔王」パンパ○スよ!
そなたなら、どうするのだ!」
「パルパス!
なーんもしない。」
怠惰の大魔王パルパス・・・
彼は、怠惰を極めた大魔王である。
地球では、和猫というタイプか。
「だってオレ、担当が「怠惰」だもん!」
「なら、あちしと「怠慢勝負」するかにゃ?」
ミケランジェロが声をかけた。
「ヤダ!
めんどい!」
「じゃあ、「怠慢勝負」はあんたの勝ちにゃ。」
「へッ?
なんで?」
「あちしは、「怠慢」と言ったにゃ。
「タイマン」じゃないにゃ!」
そのとき、猫邪神ノワールは笑い出した。
「ぷくく・・・
ミケランジェロ・・・
パルパス・・・
楽しい余興でした。」
「して・・・
戦略は、どうなさいますか?」
エラルが、メガネを押し上げて尋ねる。
「ここは、絶え間なく戦力を送りますかにゃ?」
「それとも、いっそ何もしないのは・・・」
ノワールは少し考える。
「どうしましょうか・・・」




