第370話 似合わないにゃ!←ウソ
私は、評議会に夏のイベントの草案を提出した後、テラスでうたた寝をしていた。
猫は、こういうものである・・・
ガン!
べきッ!
凄い音が聞こえる。
「にゃあああああああああああああああああッ!」
ん?
ナキの声だ。
「マイカさん・・・
ひどいにゃあああああッ!」
泣き叫ぶナキの声に、私は目を覚ます。
そして・・・
「にゃーッははは!」
腹を抱えて、彼女のお株を奪う大爆笑をぶちかました!
「あ・・・あちしに・・・
純白のメイド服って・・・
似合わないにゃーッ!」
う・・・ウソこけ・・・
似合ってるじゃないか・・・!
どうやら、マイカさんにむりやり着せられたらしい。
「あ・・・あちし・・・
もう三十過ぎにゃ!
亭主も結婚した娘もいるにゃ!
独身ならいざ知らず・・・
こんなおばはんに、若い娘の恰好は似合わないにゃーッ!」
涙を滝のように流している。
そういえば、こいつ・・・
あんまり、かわいらしい服を着たことなかったな・・・
ミケランジェロ一族って・・・
自分で、「女性」を意識する服を着るのを嫌がる傾向にあったっけ・・・
例外はリケちゃんで、彼女は品のいい女性用のローブを着ていたりするが・・・
「うッ・・・
ぐすッ・・・」
すかさず、私は写メで撮った。




