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第358話 パンダリウム
「私はパンダ。」
ユアンは、研究室に籠もっていた。
「パンダ・・・
はんだづけでは、終わらない・・・」
個人用端末の画面を見ながら、作業している。
「理論上、オリコルコニウムやアイアルコン・・・ヒヒロカネを越えるのはムリ。
さすが、ライテス卿にミリアム陛下・・・
すごいものをつくる・・・」
画面を見ていたユアンは、ふと思う。
「・・・硬度だけなら、オリハルコニウムとチタンを混ぜれば、なんとかなる・・・!
魔装騎士の、増加装甲に使用できる・・・!」
理論をまとめ・・・
そして思う・・・
「合金名・・・
何にしよう・・・」
いくつも候補が、脳内に浮かぶ。
そして・・・
「パンダリウム!
そうだ・・・
我が一族の技術者が、開発したにふさわしい・・・」
やがて・・・
理論検証を担当したキティルハルムのミリアム女王から、連絡がきた。
メールで「理論は完璧。しかし・・・本当にこのネーミングでよろしいので?」とのこと。
「ふふ・・・
ライバルの研究を妬まない、善良で無欲な方。
だから、多くの国民が慕う。」
後日、新合金パンダリウムがリシテアールにお目見えとなった。




