第341話　月面探査計画

月面探査計画・・・

こういうと、仰々しく聞こえる。

しかし、リシテアールでは造作もない。

すでに、各『門《ゲート》』から、探査船を出せば事足りる。

「こうなれば、問題は月面の領有問題だね。」

キティルハルム王宮の応接間・・・

ここで、私たちは話をしていた。

「・・・まったく・・・

初代が「王」にならなかったのが、ここで響いてくるとはな。

当人もそうだが、私も想定外だ！」

アルナスが、吐き捨てた。

「「国連」なんてものは、世界をまとめるための旗に過ぎん！

目的こそ崇高だが、計画に余計な金をかけて、利権がらみにするやつが現れる！

先の戦いの準備は、生きるか死ぬかだったから、人件費と開発費、生産費だけですんだ。

まったく・・・

私は、ただの総合導師だ！

なぜ、政治がらみの話をせねばならん！」

「・・・とことん君はご先祖様にそっくりだね・・・」

「よくいわれる・・・

変な発明をして、娘に「あのクソババア！」と言われるのが好きなのでね。」

「変った人だこと・・・」

どうしたことか・・・

「そうだ！

各国に最初から割り当ててしまえばいい！」