第331話 潜水艦
王宮・大広間・・・
わたしはここで、艦隊指令ガイレスやファクトリア、海軍大佐・鈴木マイケルを交えて議論をしていた。
「ほほう・・・
陛下は、「トリトン」という作品によほど自信がないとみえる。
水中用の機体と、艦があれば充分に海洋調査は可能ではないのか?」
「そーは、イカのゴールデンボールにゃ。
そもそも、魔装騎士のフィールドは、神波動を源にしているにゃ。
いくら消耗を抑えてみたところで、母艦に戻る前に、根性尽きるにゃ。」
ファクトリアは、斬って捨てる。
「そうです。
帰搭する前に、「潰れて」は話になりません。
ゆえ、探査機や分析機を積んだ海洋調査・深海戦闘艦・・・
「潜水艦」の開発に着手・・・
ついては、試験運用には、科学導師の資格を持つ鈴木大佐にお願いします。」
「はッ!
ご期待に沿えるよう精進いたします!
・・・で・・・
試作一号艦の名は・・・?」
「シーバスにゃ!」
「ファクトリア殿・・・」
鈴木は、ジト目をファクトリアに向ける。
「くくく・・・
さすがはファクトリア殿・・・
進化の歴史において、海水に適応したのが、スズキ・・・
淡水に適応したのが、ブラックバス・・・
トンチが効いている・・・」
ガイレスが笑った。
「イケるにゃ!?」
「うむ!」
「・・・もっと、クジラやサメのような名がよかった・・・
しかも私は「鈴木」ではないか・・・」
ガイレスがふいに、鈴木に向かって「消しゴム」を投げる。
鈴木は、ひょいっとかわす。
まるで、「あの猫」ではないか・・・
そう!
鈴木さんのモデルは、「ホワ〇ツマイケル」のマイケルさん(トラ猫)なのです!




