第330話 歴史初!海中戦!
「交易船団・・・!
腕に覚えのある者や魔導師が応戦している模様ですが、相手はクラーケン・・・
苦戦しているようです!」
「だろうな。」
クラーケンは、その身体の大半が海中。
徒手空拳で戦えるのは、魚人や女性魚人、海中人を擁するヘクセンティアール海軍のみだ。
「魔装騎士部隊出撃!
全艦・神波動砲準備!
かかれ!」
ガイレスの命が轟く。
KRK-001Mトリトン・・・
キティルハルムが投入した、新型機だ。
気密ハッチや、耐圧フィールドなど、野心的な機構を搭載している。
これは、開発者であるミリアムが、とある地球のアニメを参考にしたものだ。
「ああ!
圧倒的じゃないか・・・
我が軍は!」
魔装騎士部隊は、神波動剣や、収束音波銃で、クラーケンの群れを切り刻んでいく。
「し・・・指令!
一体が、船団を・・・」
参謀が悲鳴をあげる。
「神波動砲一斉掃射!
ただし、船団への誤射は許さん!
やったら、三日の飯抜きの上、減棒だ!
わかったな!」
「はッ!」
往生際悪く、生き残った最後の一体に対して、艦隊の一斉掃射が浴びせられた。
「く・・・くくく・・・
海上防衛において、キティルハルムはついにヘクセンティアールに並んだのだ!」
ガイレス:見たか、バケモノ共め!




