第3135話 始祖の騎士
鎧をまとった一人の黒猫系の女性が進み出る。
「我が名は・・・
アルム!
キティルハルムの全ての騎士の母!
今は・・・
護戦神なり!」
ここで、熊神が襲ってきた。
「この私は・・・
キティルハルムでは熊殺しとして知られているが?」
言うと、アルム神は強烈な神波動を放ち、熊神の「お宝」に大穴を開けた。
「な・・・
何を・・・」
言いかけた熊神の首を一瞬ではねる。
「こうして刎ねた熊の首は・・・
金で鋳造されました。
王家の至宝となっています。」
アルム神の剣は、血で汚れていなかった。
「キティルハルム剣術一の型・・・
居合抜きです。
この速度を越えるのは、トラルティール騎士団流だけです。」
たった一人で斬りこむ。
「うれしい限りです。
こうして子孫に恵まれ・・・
銃士や魔導師といった優秀な者たちの母となったことは・・・
それと・・・」
ずらりと並ぶ巨大狼神を見る。
「おや?
狼ですか・・・
そういえば、歴代の女王にも、旅の途中に狼を仕留めて鍋にして食った者もいると聞きました。
さぞや・・・」
びくッ!
狼たちは目に見えてビビった。
「美味なのでしょうねえ・・・」
両手で剣を構える。
「こ・・・
コワい・・・」
「なんだよ・・・
この女・・・」
狼たちは狼狽している。
「害獣は始末しませんと・・・
野生動物で善良なのは、「熊さん」とその一族だけですねえ。」
バーサーカーな女神!




