閑話二 異世界の稲荷神4
雪尾は、宿でテレビを観ていた。
「おはようございます。
滝川クリスタル四世です。」
「ぷっくくく・・・
滝川「クリスタル」だって・・・!」
「昨日未明・・・
アトランティア正教会と、評議会によって発表されたリケ神との「契約書」の規約を破り、枢機卿の一人がリケ神に再度、「教団設立」の交渉を強行したもよう。
個人で行われたため、アトランティアに非はないものの、リケ神は大変ご立腹のようすであります。」
「まだ、あきらめてなかったにゃあいつ!
こうなったら、「宗教審問」の復活を進言するにゃ!」
画面に大写しになった、正装のリケ神は、怒りをぶちまけている。
「ありゃ~・・・リシテアールにも宗教争いがあるのか・・・」
ルームサービスの緑茶を飲み、ニュース番組を観る。
「大変にゃ!
変態にゃ!」
ミケランジェロ一族の幼女が、逃げ惑う。
「お嬢ちゃんたち、僕と遊ぼうよ!」
画面に大写しになったのは、全裸で女物のパンツを覆面にしたマスクマンである。
マッチョで、フンドシをつけている。
フンドシには、「お宝」と書かれている。
「お・・・おのれえッ!
ピコ丸!
また現れたか!」
銃士隊が、隊長ダルタニアンの命で、一斉にアイアルコン弾頭の銃撃を加える。
「かゆい。」
「ば・・・バカな!
宇宙戦艦の装甲すらぶちぬく弾頭だぞ!」
「な・・・なんだあのバケモノ・・・!」
雪尾は、絶句した。




