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第3097話 医神と・・・

要塞ビッグウォール・・・


「これとこれが効くのだ。」


「あと、遺伝情報配列はキツイものです。

消すのは容易ですが、書き直すのが厄介です。」


私は、医神アスクレピオスとハルカ神の指導を受けつつ、エルグランディア艦隊の蘇生をおこなっていた。


「な・・・

なにをされているので?」


「決まってるにゃ。

最低限死んではならなかった奴らの蘇生にゃ。」


リケ神が答える。


「・・・ッ!」


「戦争だからってむやみやたらに人を殺すモンでもないにゃ。

あと、あんたらの艦艇や兵器も直すにゃ。」


無表情に。


しかも淡々と言うリケ神。


「とはいえ・・・

あちしもまだまだにゃ。

こういうの、「寛容」っていうみたいにゃ。

「悪いヤツでなければ赦す」。

ウチの宇宙では、「そういう思考になれない」ヤツこそ弱者にゃ。」


「!!!」


まるっきり、自分の考えとは違う。


「終わったら、アテナ様やこっちの指揮官と話を詰めるにゃ。

あんただって、アビス宇宙がおかしなことになったらイヤにゃ?」


イヤである。


「まあ・・・

陛下の受け売りだけど。」


リケ神は、なにやらメモを取っている。


「これは?」


「来年度版の聖書の原稿にゃ。

人の考えは変わる。

神のそれもしかりにゃ。

娘の持ってる聖書。

あれ、常に最新版にゃ。」


意外だった。


「てっきり、ニケ神のお持ちの聖書は由緒正しい古いものかと。」


「んなワケないにゃ。」


寛容・・・

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