第3095話 女王出陣!
「さあ・・・
私が出ますか・・・」
私は、すっと悠久の図書館を構えて飛ぶ。
「いッ!?」
「マジ!?」
アルナスとジョルジュがドン引きしている。
私は、こっちのジョーカーかよ。
「裁きの吹雪!」
その吹雪は、敵艦隊を凍結。
瞬時に粉々にしていく。
敵艦隊・・・
「な・・・
なんだと!?
あの黒猫・・・
凍らせた物質をそれごと「砕いて」いるというのか!?」
指令は絶叫した。
「は・・・
はい!
恐ろしい魔法です!」
オペレーターが悲鳴をあげる。
「やはり宇宙間侵攻は間違いだったか!」
彼は、アビス宇宙の中でも慎重派だった。
「ガルス神が、和平派を急速にまとめ上げた理由がわかるというものだ・・・」
そもそも、あの黒猫・・・
攻撃しない者には、攻撃をしかけてこない。
「なめられておるのでしょうか?」
「違う。」
指令は、バッサリと斬り捨てる。
「あれは・・・
「攻撃するな!」という警告だ。
人間の戦争の力学にもあろう。
「軍隊とは、攻めると守るためだけでなく・・・
「攻めれば、痛い目に合う」と思わせることが目的である」と。
彼女は、それをやっているだけにすぎん。」
「攻めさせない防衛ですか・・・
そこに気付かないとは私も浅慮でした。」
「では・・・
彼女なり、指揮官の女神なりに通信を。
これ以上損耗しては話にならん!」
軍隊の仕事は、戦うだけじゃないんです。




