第3082話 兆し
そんなときだった。
「主だった方々は指令室にお集まりください!」
マモセットの声が響いた。
指令室・・・
「ガルス神なのですね?」
私が言う。
「はい。
即急に来てくれと!」
私は目を見開く。
「では・・・
キティルハルム連邦艦隊出撃!」
私は声をかける。
指令室・・・
「よりによって、最凶の艦隊ですね。」
アテナ神が言う。
「なんでです?」
アメテが質問した。
「我々の宇宙では、キティルハルムの民は・・・
最も容赦がない者たちです。
特に・・・
総合導師ファクトリアを見たでしょう。」
「「猫」そのものでした。」
アテナ神は、アメテを見る。
「でも・・・
陛下は・・・」
「まともなほうです。」
アビス宇宙・・・
「ガルス様!」
「うろたえるな!」
ガルス神艦隊は、主神側の艦隊に蹂躙されていたが・・・
「艦隊転移!
特徴から・・・
キティルハルム連邦艦隊です!」
ガルス神は、内心喜んでいいやら絶望していいやらという心境だった。
なぜなら・・・
「敵」が一方的に蹂躙されて壊滅する様が予測できたからだ。
「わからんものよ。
本来味方だったものが敵となり、敵だったものが味方になるとは・・・」
その言葉は、艦橋全ての者の心境を代弁していた。
戦況とは生き物である。
わからんものです・・・




