第3074話 女王の腕力
私は、要塞内に再転位して、戦闘化を解除する。
「お帰りなさい。
ってか・・・
ミリアム陛下、若いですよねえ・・・」
アメテが言う。
「若くないですよ。
これでも50はすぎています。」
とんとんと私は肩をたたく。
「お持ちしましょう。」
言うと、アメテは悠久の図書館を手にするが・・・
「うぐッ!
こ・・・
これ・・・
どんだけ重いんですか!?」
「10kgあると聞いたが。」
アルナスが答える。
「え?
こんなモンぶん回してるんですか!?」
「信じられねー!」という顔をするアメテ。
「陛下。
論より証拠だ。」
アルナスが言った。
「これなんかいいですねえ・・・」
私は、手ごろな鋼鉄製のライフルを持ち上げた。
これは1kgはある。
これを棒のように振り回して見せる。
「う・・・
うそ・・・」
「歴代の女王は、これくらいぶん回しましたよ。」
「す・・・
すげえ・・・」
「あと、一学説ですが・・・
若さと寿命・・・
思想が関連しているというものを説明しましょうか。」
私は、指を立てた。
「「家畜進化論」と言います。
人間は、自ら家畜になることで進化したとされます。」
「ガチ?」
「ガチです。
社会において、「組織防衛」以上に好戦的な人は必要ですか?
いると、むしろ迷惑。
いや、無駄でしょう。
だから、人間はそうしないように進化していったというのです。」
家畜化進化論です




