第3071話 気づいた者は
「つまり・・・
退いて、あきらめるならよし。
さもなくば・・・というところですか・・・」
「うむ。」
ガルスは、うなずく。
「しかし・・・
こちらの神々が我々の「侵攻計画見直し」に首を縦に振るでしょうか?」
ガルスは、オペレーターを見た。
「このタルタロス宇宙にそれをさせたのだぞ?
あの女王は。」
さて・・・
私は、悠久の図書館を振り上げた。
「さて・・・
どうします?」
私は思念と神波動を込めて言う。
「さて・・・
どうします?」
その声は、ガルスの艦橋のモニター画面に届いた。
「どうするとは?」
「決まっています。
あなたはすぐに退いて、上位神に報告なさい。
今もあなたは、私の術で攻撃が防がれ、わずかにも沈められたのを目撃したでしょう?」
「応じねば?」
「当然、殲滅です。
ここに詰める艦隊や常駐される神々にお出ましされるまでもありません。
なぜなら・・・」
ミリアム女王は、目を細める。
「猫」さながらに。
「私が本気になれば、あなたの艦隊は消滅できます。
炎で分子のレベルで消失?
それとも、凍らされて分子のレベルで塵になります?」
戦神ガルスは、考えた。
相手は一騎で艦隊を消し去れると同時に、「受け身の防衛」しかしていないのだ。
「こ・・・
このミリアムという女王・・・
本気です。
しかも、全力ではないのに我々を嬲っている・・・」
オペレーターは、震え上がった。
どう出るか・・・




