第3070話 ミサイル
アビス宇宙艦隊・・・
「たった一人に迎撃されています!」
オペレーターが、艦隊司令を務める戦神ガルスに報告する。
「あれは・・・
最強の亜神三人の一人・・・
「リシテアール三賢人」の一人、ミリアム女王だろう。」
ガルスは、返答する。
「撃て!
撃ちまくれ!」
だが・・・
眼前の女王が左腕の爪を一閃する。
それと同時に、四本の神波動の爪が生じ、ミサイルを片っ端から破壊する。
「ん?」
ガルスは、女王を観察して気付く。
「くくく・・・
そうか・・・
あくまでも「防衛」か。
あのようにして徹底的にこちらが攻めた場合にのみ攻撃し、侵攻の戦意を削ごうというのだな?」
「しかしながら・・・
こちらは、撤退してきた味方が持ち帰ってしまったウイルスの感染が広まってしまっております!」
しかし・・・
「それは、こちらの勢力を弱めると同時に、二度と侵攻させぬ苦肉の策であろうよ。」
確かにワクチンや治療薬を科学者や科学神が総動員して開発していれば、そのリソースは取られる。
死者は出るし、そうでなくとも動けなくなる人間は多数だ。
「しかし凶悪だな。
罹患した者の笑いが止まらなくなり、インフルエンザで死に至るとは。」
そうしていると・・・
女王が印を結ぶ。
すると、彼女を襲ったミサイルが、消え失せ、何隻か爆発する。
「て・・・
転移魔法です!」
「よもやのクーリングオフか。」
クーリングオフです。




