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第3057話 物わかりのよさ

「しかし・・・

それ以上に怖ろしい兵器をジョルジュ閣下は使用されていたようですが。」


「うーむ・・・」


ジョルジュはうなる。


そこで、手をさっと振る。


スクリーンが展開し、古代文明の惨状が投影される。



巨大なチェーンソーが、バスをぶった斬り、鮮血の塊が飛び散る。


機械兵が人を銃で襲い掛かる・・・



「な・・・

なんて光景・・・

こんな残虐なことをしていたんですか・・・?」


「まあね。

これらは、僕の「黒歴史」で、あの兵器群は悪趣味なおもちゃさ。」


飄々として、ミリアム女王やアルナスと雑談を愉しむ男がやったとは思えぬ光景だ。


「まあ・・・

これらのおもちゃと、ファクトリア閣下の細菌兵器を組み合わせた凶悪なおもちゃを使ったこともあるけど・・・」


「さ・・・

細菌兵器!?」


アメテはぶるっと震えた。


「あ・・・

あのマッドサイエンティストならやりかねないわ・・・」


「だろ?

「神をも恐れぬマッドサイエンティスト」の二つ名は伊達じゃない。

大昔、地球で猛威を振るった「コロナウイルス」。

これに遺伝子改変を施し・・・

感染・罹患すると笑い続け、体力をごっそり奪われ死に至る「笑いインフルエンザ」をつくってしまった。」


「凶悪な!」


「うん。

でも、あの銃弾ばかりは、さすがに凶悪すぎるおもちゃだから、もう使わないよ。」


「凶悪すぎる?」


「うん。

それは・・・

「銃弾型」原子爆弾。」


アメテが、ジョルジュの説明で、顔を真っ青にした。


「それって・・・

物理破壊力は皆無だけど・・・

撃たれた人は被爆するでしょ!」


「だから言ったんだよ。

「凶悪すぎる」って。」


ジョルジュは、ニヤリと笑う。


「意外と物わかりがいいね君は。」

凶悪すぎるおもちゃの数々!

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