第3046話 ノブリスオブリージュ
「ぶえっくしゅ!」
私はくしゃみをした。
「おや?
風邪ですか?
ミリアム女王。」
声をかけてきたのはアテナ神だ。
「噂をされているのでしょう。
よくも悪くも言われますし。」
そーなのだ。
「しかし・・・
あなたは国民や他国の人間を自費で救っています。
慈悲の心で。」
さ・・・
サムい。
「その分・・・
戦いや法的な行動ではアホやってますが。」
クサい飯とか。
「そういうのを、高貴なる者の義務と聞きます。
高位の人間は、民を守り戦うものだと。
特に、戦う力がなくとも金や人を集め、行動することも含まれると。」
「そんなよいものでもないですよ。
できるからやっているのです。」
「また・・・
謙遜を。」
まあ、ウチの一級貴族の大半は、ほとんど平民。
アホが多い。
「では、戦略会議と参りましょう。」
「ええ。」
私とアテナ神は、ブリーフィングルームに歩き出した。
リケ神や従属竜が加わり、ナキも並ぶ。
さて・・・
今後どうやって戦略を進めるか。
部屋の扉が開く。
そこには、タルタロス宇宙の神々と王たちがいる。
さらに、ウチの宇宙からの将や神も。
「これより・・・
戦神アテナ様を軸に防衛戦を展開いたします!
ご存知の通り、アテナ様は戦略に長けたお方です!
基本的にアテナ様が基本をお考えになりますが、よい案があればご提出ください!”」
さあ・・・
やるぞ・・・
自費・・・
慈悲・・・




