第3025話 黒猫の魔導師
「うわあああああああッ!」
ウィズにミサイルを撃った艦は、粉々に爆発四散する。
「ミサイル艦一隻撃沈されました!」
「バカな!
あの機体は、魔導士の機体だろう!?」
ミサイルを「返却」されたという話は、総司令は聞いたことがなかった。
「ならば・・・
神波動レーザーだ!」
無数の神波動レーザーがウイズ機を襲ったが・・・
「父上からもうるさく言われています。
心ならず買ってしまった品は、ただちにお返しせよと。
すなわち、「クーリングオフ」です。」
ウィズは、神波動盾を展開し、全て「返却」する。
「バ・・・
バカな!」
総司令は絶句する。
「このキティルハルム大魔導士隊隊長のウィズ・アルムをなめていただいては困ります。
そう・・・
キティルハルム大魔導士隊は・・・
リシテアールでは、「最強」なのですよ。」
一人で戦っているが。
「宇宙に出るより以前から・・・
魔法だけで十分戦えた部隊です。
技術の向上にて、格闘も補完可能となっていますね。」
ミリアリア艦橋・・・
「違うの!
確かに、言ってることは間違ってないの!
けど、あのミサイルを掴んだのは、ウィズの身体能力なの!」
ユニィが抗議した。
「やはり、一級貴族の騎士の家系の魔導師は、身体能力も高いですねえ・・・」
私は爪を爪とぎで整えながら言った。
「さて・・・
そろそろコケにしてくれた「賠償金」をいただきましょうか?
陛下や父上にも残りますが・・・」
ニヤリと笑い、印を結ぶウィズ。
「残念ながら私には、リケ様のように「コケ」を召喚するような器用さはないので。」
コワい!




