第3024話 烏合の衆
「これを「烏合の衆」と呼びますね。」
私は、目を細める。
「猫」さながらに。
たった一国のそれも主力とはいえ、一艦隊に総崩れである。
「そ・・・
総司令!
旗艦の主砲が、ごっそり「盗まれ」ました!」
「なんだと!?」
しかも・・・
「撃ったら、エネルギーが逆流するように細工したにゃ。」
「モンクスのオッサンに機械を勉強させてもらってよかったにゃ。」
「キティルハルムの「泥棒猫」とはあちしたちのことにゃ。」
そう。
こんなことをするのは、「海猫隊」しかいない。
戦艦ミリアリア艦橋・・・
「陛下!
あのアホ共がまたやったにゃ!」
専用機からのナキの報告。
「あの泥棒猫ッ!」
現在、キティルハルムにはいくつも空戦隊があるが・・・
ここまであからさまなことをする部隊は、なかなか・・・
「陛下・・・
どうなさいます?」
人鼠の空戦部隊・飛鼠隊隊長が尋ねてくる。
「ええい!
とにかく、攪乱を兼ねて攻撃です!」
そう。
なまじっか戦果をあげているため、処罰もできないのだ。
「光輝火炎弾ッ!」
ウィズ機が、光輝火炎弾を連発する。
「くくく・・・
陛下もうまいことを言いなさる。
数だけのザコ・・・
「烏合の衆」か・・・」
ウィズ機にミサイルが飛んでくるが・・・
機はこれを両手でがっちりと掴む。
「返却いたします!」
投げた!
また出た!
泥棒猫!




