第3023話 恐怖
「うわああああああああああああああああああああッ!」
すでに統制が執れなくなっている敵艦隊。
「ええい!
まだ数はいるぞ!」
総司令は、鼓舞するが・・・
「駆逐艦隊・・・
1200隻が撃沈されました!」
「どういうことだ!?」
オペレーターに尋ねる総司令。
「恐ろしく強い銃砲撃の艦と起動兵器部隊がいます!」
「奴らを撃て!」
だが・・・
一機の機動兵器が、ナイトダルタニアンの艦橋の上に立っていた。
印を結び、術を開放。
「至高の盾ッ!」
それは、ダルタニアンの娘の大魔導士ウィズであった。
強力な防壁が、砲撃を全て防ぎきる。
さらに、盾艦が横向きになって神波動盾を展開して防御する。
「異様なモノを発見!」
オペレーターが報告する。
「文字です。」
毛筆で書かれている。
「翻訳結果が出ました。
「横」と記載されています!」
そう。
横だ。
「盾」だけに。
「ふ・・・
ふざけているのか!?」
キティルハルムの民のメンタルは、21世紀の日本人に近い。
そう。
「真面目にふざける」民族なのだ。
まあ・・・
ガチにふざけている一族もいるが。
かえってそこが、艦隊の恐慌を呼んで、さらに酷いことに!
勝手に逃げようとする艦もあれば、やけくそで撃つ艦も・・・
「敵前逃亡は・・・」
「やってられっか!」
キティルハルム艦隊に対する「恐怖」がすごいことになっていた・・・
デター!
「横」!




