第3020話 不思議な魅力
「老師・・・
聖大魔王ジョルジュ様・・・
いずれも、かつてミリアム女王と戦ったと言われます。
しかし・・・
今は、せいぜい当時の話をお聞きする程度・・・
中には一族や子弟を師事させたりもしている・・・
なぜでしょうか・・・」
ケト女王の家臣の一人のノルウェージャン系の者が言う。
「それはのお・・・
ライテスという男が、変わり者だったからじゃよ。」
老師は、話始める。
「ライテスは・・・
かつての戦いで・・・
ジョルジュと酒を飲んでおった!」
「さ、酒!?」
「うむ。
時折り、ヤツと多少なりとも話をしたらしい。
ライテスの前世にしても、ロクでもない人生をおくっておったらしい。
なので、ワシらのことを「理解」したのじゃな。
だから、地球では・・・
そして、こう申す言葉もある。
「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」とな。」
続ける老師。
「そうして・・・
時代は過ぎ・・・
今や友じゃよ。」
ここで、一人の少女が歩を進める。
「それで、私たちのような生まれながらの「善の大魔王」が誕生していくことになりました。」
正義の大魔王テミスだった。
「本来なら、歩む道が違う者同士・・・
しかし・・・
ミリアム女王とアルナス卿は、不思議な魅力を持っているのやも。」
テミスは、微笑んだ。
「しかし・・・
近いのは・・・
「地球人」でしょうね・・・」
アテナ神が、盾を磨く。
「かつては滅びかけた「寛容」・・・
それを、転生の際に忘れずにいてくれたのです。」
かつて、老師は人工衛星をもってして・・・




