第3009話 不良娘
「さて・・・
今回は、参謀としてキシス提督と新人を連れてきました。」
アテナ神は、私たちを艦内に連れていく。
パルテノスのブリーフィングルーム。
そこに、キシス提督とニット帽を被った少女がいた。
「お久しゅう。」
キシス提督は、深々と頭を下げる。
「さて・・・
本題に入ろう。
わが軍は、脳波と神波動を直接やりとりできる神波動動力炉とは別系統の操縦システムを開発した。
このシステムの試作機のパイロットとして、一人の不良娘を捕まえ、テストをさせている。」
「誰が不良娘だ!」
ニット帽の少女がブチキレる。
「両親に迷惑をかけて、違法闘技をしていたのは、「不良娘」と言わんのか?」
「ぐぎぎ・・・」
「それより、このお方にあいさつせよ。」
「え?」
今気づいたように、ニット帽の少女が私を見る。
「新型機ガンダール・ジークアックスのパイロット、アメテです。
うわあ・・・」
ん?
「戦いに呑まれぬよう期待します。
私は、キティルハルム王国女王ミリアリア・イスレ・キティルハルムです。
タルタロス宇宙方面援軍艦隊の総司令です。」
「わあ・・・
ホントに猫の耳と尻尾・・・
それにどこか神秘的・・・」
アメテは、私の耳を凝視している。
「さて。
陛下。
我が国もフレナガンの技術も向上しておる。
銀河連合やリシテアール連邦の技術を吸収して、独自開発をしておる。
この娘の能力が、アテナ様。
ひいては陛下のお役に立つものと考えておるが。」
キシス提督が言った。
アメテのモデルは・・・




