第3002話 毒で死にかけたジョルジュ
「ここにいる皆は・・・
僕が毒で死なぬと知る者は少ないだろう!」
「「「知ってるよ!」」」
発酵の大魔王バッカスを筆頭とする一団がツッコむ。
「そして・・・
僕を毒で殺したければ、放射能をもってこい!」
「やるかそんなモン!
自分が死ぬぞ!
ヘタすりゃ被爆する!」
また誰かがツッコむ。
「いくぞ!」
「「「あ!!!」」」
一族が止める間もなく・・・
ジョルジュは、ヒ素の一気飲みを始めた。
が・・・
「うぐッ!」
ジョルジュは、苦悶の表情を浮かべる。
「先輩!?」
ニコが、信じられんという表情をする。
そこで「医の大魔王」アスクが、歩いてきて・・・
診察を始める。
彼女の師はキティルハルムの医局総監ドリス・ミアだ。
白衣を着ている。
そして、ネズミ尻尾をゆらりと振りながら、たんたんと言う。
「心配ありません。
ジョルジュ様は毒で死にません。
あるとすれば・・・
強いて言えば・・・
「調子の乗り過ぎ」ですね。」
アスクは、ジョルジュの喉に手を当てると・・・
解毒の術をかける。
「う・・・
し・・・
死にかけた・・・!
よもやこの僕が毒ごときで・・・」
「それくらいでジョルジュ様は死にません。
が。
「一気飲み」のしくじりで死ぬ可能性はございます。
ご注意を。」
「って話なんですよ。」
「ぷッ・・・
ぶははは!
あの毒を飲んで死なない、さらに自分の血を味方に対する毒防御魔法に使ってしまえる人が!?」
私の話に、ケト女王が爆笑する。
「それにしても・・・
ジョルジュ閣下のご一族って多いですねえ・・・」
「「ネズミ」ですから。」
私は、そこはバッサリ斬った。
喉を詰まらせるとは・・・




