第2996話 悪しき神帝
「このところ姿を見せんと思ったら!」
と、ウリナラース神が言う。
「父上。
何億年繰り返して、まだわからないのですか!
あちらは・・・
とっくに奪ったり奪われたりの戦はもうやめている!」
フォーチュナー神は、鍵のような杖を振るう。
「はあッ!」
フォーチュナーが無数の光弾を放つ。
「若造の言うことかッ!」
ウリナラース神は、同じ光弾で応酬する。
が・・・
次第に・・・
「これは・・・
神波動エネルギーの膨大すぎる!」
シェス神が怒鳴った。
「けど、シェス!
あの戦いのように、創造神王12人の力をもってして・・・!」
ルカ神が言った。
「無理だ。
あの戦いは、再創世の戦いだった。
つまり・・・」
ここで私がルカ神を見る。
「そうです。
余計なところに、エネルギーをばらまきます。
それはよくない。」
そのときだった。
「シェスよ。
困ってはおらぬか?」
11人の眷属・自分を含めた12破壊神王を連れた破壊大帝ヴァムラムがいたのだ。
「あと少しで創造神王全てが集まる。
そこの変人彫刻家!」
「はいにゃ!」
ナキは、びっと敬礼する。
「24体の神像を用意せよ!」
「まさか・・・
ヴァムラム様・・・
封印空間をつくる気では!?」
アルナスが聞く。
「できぬわ!」
突っ込みつつ、ヴァムラム神は少し声を落とす。
「あれほどのエネルギーを持つのだ。
ゆえに、そのまま倒してしまうと今の状態を残した「リセット」ができぬのだ。」
創造神王と破壊神王が!




