第2980話 科学導師が強くていけない法はない
「貴様・・・
科学導師だろう!」
「ありゃあ・・・
どれだけ「剣神」がいるんですか・・・」
私は、あきれ返った。
が・・・
「私はこれでも、若いころは騎士学校にスカウトされたこともあるのだが・・・
あいにく、科学や錬金術の方が好きでね。」
言うと、アルナスは、床を蹴った。
弾丸のように飛び出す。
「ぐッ!?」
剣神は、剣でアルナスの刀を止める。
「なんて速さだ!
なにッ!?」
アルナスの両脚が、竜の脚になっていた。
「こう見えても、「人間族」「エルフ」「人狼」「竜族」の血をひいているんだ。
踏み込みと同時に「部分変身」させてもらった。」
「こ・・・
この戦略眼・・・
まさしく科学導師・・・!」
「そう。
私は、二度転生していてね・・・
いろいろなことに手を出している。
それに・・・」
アルナスは、刀を構える。
「「敵を知り、己を知れば百姓一揆」という言葉もある。」
「「百戦危うからず」です!」
思わずツッコむ。
「科学導師が強くていけない法などないのだ。」
言うと、アルナスは姿を変える。
竜鳥と人間の中間の姿だ。
「ま・・・
まさか・・・
創造神帝に似た姿かッ!」
「単なる偶然だ。
ただ、おもしろいことに「進化の収斂」というものもある。
私の宇宙の「サボテン」と「アロエ」のように違いながらも似た進化をしている。
人間もまた、神に近づけば、似た姿になるということ。」
アルナスは、にっと笑う。
「だから科学も生物学もおもしろい。」
う・・・
うーむ・・・
私の脳裏に、マッドサイエンティストが浮かんだ。
・・・
忘れよう・・・
コアラのご先祖様は「巨大ウォンバット」。
その子孫は、コアラとウォンバットだそうです。
もしかしたらナマケモノのご先祖様の「メガテリウム」が生きていたら・・・と考えてみるとおもしろいです。




